2020/12/21 11:55
ジュエリータウンの今
先日、犬猫の迷子札のネット販売のための準備で、サンプルを制作しました。
彫り留めやさんに誕生石と、犬猫のネーム・
携帯番号の彫りをお願いしに行き、いろいろな打ち合わせをしてきました。
天然石の仕入れもあり、天然石の卸やさんの
店を廻ってきて、また今回も寂しい思いをしてきました。
これからのジュエリー業界は、どうなるのだろう?
ジュエリー業界も一時の3分の1に縮小したと
言うことですが、毎回行くたびに店が変わって
いたり、なくなっていたり、今回もシャッター
がしまり、テナントを募集しているところがチラホラとありました。
これからは、このままでいくと、本当に日本では
新しいジュエリーをつくる会社は無くなってしまうのではないかと思えてしまいます。
ショップやメーカーがなくなるということは、
制作のための職人さんがいなくなり、その使われる工具も制作されなくなります。
石の研磨もすべて海外に発注するようになるのでしょうか?
工具も随分前から、後継者がいなく工具制作者はみな老齢化しています。
具体的に言えば、私が使っている、ヤスリ、
ふいご、これらはとっくの昔から職人さんが極端にいないです。
ヤスリなどは削れなくなったら、研ぎに出し
て再度また使うということができたのですが、それをしてくれるところがなくなっています。
ふいごなどはできる範囲で、私自身で修理して使っています。
現在はふいごを使っている人も少なくなって
いるようですが、微妙な火加減ができるので、私は愛用しております。
商売にならなければ、この業種もきえていきますよね。
生活必需品ではありませんから、最低限持って
いればあとは趣味になりますので、そうそう売れるとは思えません。
今現在がその状態です。
現在もそのようになってきています。
これからのジュエリーは?
多くの方がお求めにならないのであれば、
普通のジュエリー、今までのようなジュエリーは、もう必要とされなくなるかもしれませんね。
では、どういうものが生き残れるのか?
私ははじめた頃より、一つの使い方だけでは
なく、お持ちのものを利用できるような、便利なものをつくるよう考えてきました。
デザインと言うよりアイデア商品みたいなジュエリーです。
それでいて美しいと感じて頂けるジュエリーです。
こういうものがわずかづつ動くということになるのかな?と考えております。
必要がなければ無視されてあたりまえです。
なければ困るというものが、商品となるのでしょう。
それと、絵画や美術品のように、無くても困
らないけど、ほしいと思って頂けるもの、これしかないでしょうね。
コレクターに気に入って頂けるもの。
このような世界になるかと思います。
前回のブログでも書いたように、昔に戻っているかのようです。
昔「物品税」なるものがあった時、あのころは
めったに誰でもが、ジュエリーを購入してはいませんでしたから。
どういう時代になろうとも、継続してゆく覚悟
で、日々アイデアをしぼり生き残りをかけて、
軸はあくまでもぶれずに、ということでしょう。
まとめ
・今の御徒町はさびしくシャッターを締めて
いるショップが増えてきた。
・ジュエリー業界は活気がなくなれば、工具
や石研磨の職人がいなくなる。
・日本で制作が厳しくなれば、全てを海外に
発注することになるかもしれない。
・昔の「物品税」があったころのように、
特定の人にだけ購入されるのかもしれない。
・美術品のようにコレクターのかた向けの商品が生き残るのか?
・このコロナ禍のおかげで、今後のジュエリー
制作を振り返るきっかけになり、決意あらたに継続を考える。