2020/10/13 10:04
変色はなぜ起こる?
空気中の亜硫酸ガスと硫化水素と水蒸気と反応するからと言われています。
銀の表面に硫化銀の膜ができるためです。
しかし、銀の仕上げの時しっかりと完璧に、本来の銀の色が
出るまで磨き上げすると、変色をかなり遅らせることができます。
仕上げが中途半端ですと、すぐに黒く変色してしまいます。
硫化銀の膜が隅々までびっしりと覆い尽くすので、それをとりきると
本来のシルバーが現れてきます
こうなるまで磨くのは非常に大変ですが、これがシルバーの性格の特徴で
手間がかかり工賃が安いため、職人泣かせでもあるわけです。
しかし、黒く変色することは逆に本物の証拠でもあります。
何年立っても変色しないということは、シルバーではなく他の金属が多く割り金として使われ合金を作っているとも言えます。
変色した時の対処方法
- 1お台所にある傷のつかないクレンザーを歯ブラシにつけてブラッシング。
あとは水洗い、その後ティッシュで水滴を拭き取る。
できれば更にドライヤーで乾燥させると完璧。(シルバーは乾燥状態がベスト) - 2塩または重曹を鍋に水を入れ沸騰させ、アルミホイルでシルバー製品を軽く包み
鍋のお湯の中にしばらく入れておくと、アルミと反応して表面がきれいになる。
(実行した結果、少々面倒でしたし、あまり効果を得られなかったです。) - 3ティッシュを敷き、その上でシルバージュエリーに重曹をふりかけ、歯ブラシで
ブラッシングしたり、布に重曹をつけて、こすったりします。
艶が出てきれいな銀色になります。 - 以上のことから、私は1番と3番をよくお客様にお勧めしています。
普段のしまい方
●乾拭きして空気に触れにくいようにしておく。(箱やポーチ)
●乾拭き後、ビニール袋に入れる。
●なるべく月に2,3回使うと手入れいらずできれいが保たれる。
変色も悪くはない場合もある
決して黒くなるのが悪くはない場合もあります。
好みにもよりますが、いぶし銀は重厚感がでます。
鏡面は華やかさがでます。
当アトリエの商品として販売されているものの比較を
御覧ください。
まんべんなくいぶされていると、それはそれで納得いく商品になります。
いぶしは奥まったところが黒くなります。そんな風に調節すると美しくなります。
実はゴールドもプラチナも変色している
●K18、pt900も徐々に変色しています。
●K18は赤茶けて、pt900はねずみ色になり、つや消しのように変色をします。
毎日見つけていると変化に気づかなくなるようです。
★時々仕上げ直しに出されると、石留めのチェックなども含め
メンテナンスにもなり、緩んだ爪留めも留め直しをすれば、うっかり
石が外れるという予防もできます。